高断熱・高気密へのこだわり
1 高断熱の重要性 ― UA値0.46以下(推奨0.34以下)へのこだわり
エネルギー資源に恵まれない日本は、これから先も海外から資源を買い続けなくてはならず、将来的にも外的要因で価格が影響され続けて、エネルギー価格が上がることはあっても下がることはないように思えます。
しかし電気代が高いからといって、冷暖房をせずに我慢することは健康を害し、命に関わります。
家の寒さや暑さによる健康被害の根拠は、数え上げるとキリがありません。
これからの時代、断熱性能の高い家をつくり、小さなエネルギーで快適に暮らせる環境とすることが不可欠です。エアコンの台数や能力も小さくでき、何よりも健康に大きく寄与し、医療費が減らせることも示されています。
2 家の断熱性が医療費に与える影響とは?
家の「断熱性能」が高まると、健康にも家計にも良い影響があることが、さまざまな研究で分かってきています。こちらのグラフの緑の線は、断熱性能と30年間の医療費の関係を示しています。想定しているのは、夫婦ともに30歳・お子さんが2歳と0歳の4人家族が、新築の家に30年間住んだ場合の医療費です。
グラフを見ていただくとわかるように、断熱性能を上げるほど、医療費は減っていきます。
特に、「まあまあ断熱(断熱等級4)」の家と「しっかり断熱(断熱等級6)」の家を比べると、30年間で約134万円も医療費が少なくなるという結果が出ています。
では、断熱性能を上げるにはどれくらいの費用がかかるのでしょうか?
実は、「まあまあ断熱」から「しっかり断熱」にグレードアップするための断熱工事の追加費用は約50万円程度(水色)。さらに、冷暖房にかかる電気代(橙色)も少なくて済むため、断熱性能を高めた方が、結果的に家計全体の支出(赤色)も100万円ほど少なくなるということが分かります。
つまり、高性能な家は「健康に過ごせて、トータルコストも抑えられる」という、まさに暮らしの質を底上げしてくれる選択肢なのです。

資料:一般社団法人ロングライフ・ラボ
※UA値0.46と0.87の医療費は近傍値からの線形補間換算値をロングライフ・ラボが追記
出典:近畿大学 生物理工学部 人間環境デザイン工学科 藤田浩司氏 「医療費を考慮した経済的な住宅断熱性能」(公社)空気調和・衛生工学会近畿支部 2020年11月17日 環境工学研究会(大阪)「住宅の室内環境と医療」
盟章建設は、消費するエネルギーを出来る限り抑え、長く健康で快適に暮らすために、UA値を全棟0.46W/㎡K以下(推奨0.34以下)としています。
また、断熱材にはセルロースファイバーを標準採用しており、ここでも木を由来とする資源の再利用、循環を意識しています。
3 高気密 の重要性 ― C値0.3以下へのこだわり
高い断熱性能を発揮するためには、それに見合った高い気密性能が必要不可欠です。
イメージしやすい例として、真冬にダウンジャケットを着ていても、どこかに穴が開いていれば冷たい空気が入り込み、せっかくの保温効果が台無しになります。
逆に、どんなに分厚くても、風を通すセーターでは体が温まりませんよね。
住宅も同じで、気密性が低いままでは、どれだけ良い断熱材を使っても、その性能は十分に発揮されません。
だからこそ、「高断熱」と「高気密」はセットで考えることが基本です。
さらに、気密性を高めることには内部結露の防止という大きな利点もあります。
結露が起きると、壁の中の木材が湿気を含み、やがて腐ってしまう可能性があります。
木が腐れば、家の耐久性が損なわれ、たとえ設計上は耐震性の高い家でも、実際にはその性能を発揮できなくなってしまうのです。
私たちは、「埼玉のときがわの木」という貴重な資源を使って建てる家だからこそ、その価値を守るために気密性能にも真剣に取り組んでいます。

その取り組みの一環として、全棟で気密測定を2回(工事中間時と完成時)実施し、C値=0.3㎠/㎡以下という高い基準をクリアすることを標準としています。
高気密住宅の4つのメリット
- 1. 断熱効果が高まり、冷暖房効率が良くなる → 光熱費の節約につながります。
- 2. 壁内結露を防ぎ、木材の腐朽を抑える → 長く安心して住める家に。
- 3. 計画換気がしっかり機能する → 室内の匂いや湿気がこもりません。
- 4. 外気の汚染物質(花粉・PM2.5など)の侵入を防げる → 健康的な室内環境を維持できます。
4 「暑い埼玉における断熱へのこだわり」と「地域での活動」
1) 快適な住まいを未来へつなぐ、地域密着の断熱リノベーション
埼玉県は、関東内陸部に位置し、夏は40℃近くまで気温が上がることもある「暑さの厳しい地域」です。そんな環境で心地よく、そして健康的に暮らすためには、住まいの断熱性能が非常に重要です。
私たち盟章建設は、この地域特有の気候に真正面から向き合い、断熱性能の高い家づくりや断熱リノベーションに力を入れてきました。その取り組みは、新築にとどまらず、今ある住まいをより快適に、より健康的に暮らせる空間へと再生する「断熱改修」にも広がっています。
2)暑さと寒さを我慢しない。断熱こそが、暮らしを変える。
断熱性能が低い家では、夏は室内に熱気がこもり、エアコンを使ってもなかなか涼しくならず、冬は底冷えするような寒さに悩まされます。
それに加えて、室内の温度差によるヒートショック、結露によるカビや木材の腐朽など、断熱の弱さは健康や建物の寿命にも直結する問題です。
こうした課題を解決するために、私たちは地域工務店・設計者とともに「さいたま断熱改修会議*という活動を行っています。
3) 地域の仲間とともに、断熱改修の価値を広める
「さいたま断熱改修会議」は、埼玉県内で断熱改修に取り組む工務店・建築士・研究者たちのネットワークです。省エネで快適な暮らしを地域に広げていくために、講演会や勉強会、断熱改修の事例発信、一般向けの相談会などを通して、住まい手・つくり手の意識を高める活動を続けています。
盟章建設もこの会議の一員として、断熱にこだわったリノベーションの提案や施工、技術交流に積極的に取り組んでいます。私たちが培ってきた断熱・気密・換気の知見を、地域に還元していくこと。それが、未来の住まいの質を高めると信じているからです。
4) 断熱はコストではなく、「価値」です。
断熱改修には一定の費用がかかります。しかし、それによって冷暖房のエネルギー使用量が減り、光熱費が下がり、そして何より家族の健康リスクを抑えることができます。
実際に、高断熱の住まいに変えることで、30年間で100万円以上もの医療費・光熱費が削減できるという研究データもあります。
私たちは、断熱を“贅沢”とは考えていません。むしろ、「家族が安心して、心地よく暮らせるための必要な備え」だと考えています。


